iDeCo(個人型確定拠出年金)第23回(1/2)

今回はシリーズの総仕上げに向けて極めて重要なテーマ 「iDeCo × 新NISAの統合ポートフォリオ設計」 をまとめました。

老後資金と資産形成を“別々”に考えるのではなく、“統合して最適化する”という上級者向けの内容です。

iDeCo(個人型確定拠出年金)第23回(1/2)
iDeCo × 新NISAの統合ポートフォリオ設計
──老後資金と資産形成を「一つの戦略」として最適化する

iDeCoと新NISAは、それぞれ単体でも強力な制度ですが、本当の力を発揮するのは“統合して設計したとき” です。
(1)iDeCo → 老後資金の土台
(2)新NISA → 人生の自由度を高める資産
(3)課税口座 → 補助的な資産
(4)現金 → 安全資産

これらを“別々”に考えるのではなく、
一つのポートフォリオとして設計することで、リスクとリターンのバランスが劇的に改善します。

今回は、iDeCoと新NISAを統合した最適なポートフォリオ設計を、年代別・目的別に体系的に整理します。

 

🧱 1. iDeCoと新NISAは「役割」が違う
まずは役割の違いを明確にします。

■ iDeCo
(1)老後資金専用
(2)掛金が全額所得控除
(3)運用益非課税
(4)受取時にも控除
(5)60歳まで引き出せない
→ “老後資金の土台”

 

■ 新NISA
(1)いつでも引き出せる
(2)非課税枠が大きい(最大1,800万円)
(3)投資商品の自由度が高い
→ “人生の自由度を高める資産”

この役割の違いを理解することが、統合設計の第一歩。

 

 

🧭 2. 統合ポートフォリオの基本原則
■ 原則①:iDeCoは「守り」、新NISAは「攻め」
iDeCoは老後資金の“コア”。
新NISAは成長資産の“エンジン”。

 

■ 原則②:流動性は新NISAで確保
iDeCoは引き出せないため、
新NISAで生活防衛資金+中期資金を確保する。

 

■ 原則③:全体の株式比率を統合して管理
iDeCoと新NISAを別々に管理すると、
リスクが偏る。
→ 統合して株式比率を決めることが重要。

 

 

🧱 3. 統合ポートフォリオの黄金比率
■ 20〜30代(成長最大化)
iDeCo:株式100%(全世界 or 米国)
新NISA:株式100%(全世界 or 米国)
現金:生活防衛資金6〜12ヶ月

● 統合株式比率:80〜90%
→ 時間が最大の味方。攻めて良い時期。

 

■ 40代(成長+安定のバランス)
iDeCo:株式70〜80%、債券20〜30%
新NISA:株式80〜100%
現金:生活防衛資金+教育費

● 統合株式比率:70〜80%
→ 節税効果が最大化する時期。
→ 教育費などの支出も考慮。

 

■ 50代(リスク調整の開始)
iDeCo:株式50〜60%、債券40〜50%
新NISA:株式60〜80%
現金:生活防衛資金+老後準備

● 統合株式比率:50〜60%
→ 受取時期が近づくため、徐々に安定化。

 

■ 60代(出口戦略と連動)
iDeCo:株式20〜30%、債券・元本確保型中心
新NISA:株式40〜60%
現金:医療・介護費に備える

● 統合株式比率:30〜40%
→ 老後の取り崩しとリスク管理を両立。