積立設定の見直しタイミング─年収変化・ライフイベント・相場環境に応じた柔軟な調整法(2/2)

📊 積立設定の調整方法
1. 金額の調整
月1万円単位で増減できる証券会社が多い
年間上限(つみたて投資枠120万円)を意識しながら調整

 

2. 積立頻度の変更
毎月→毎週→毎日など、時間分散の精度を高める
相場のボラティリティが高い時期は、頻度を上げるのも有効

 

3. ファンドの見直し
信託報酬の低いファンドへの乗り換え
地域分散・業種分散の観点からポートフォリオを再構成

例:
eMAXIS Slim オールカントリー → SBI・V・全世界株式へ変更
米国偏重 → 先進国株式や新興国株式を追加

 

 

🧠 投資スクール講師からのアドバイス
私が講義で伝えているのは、「積立は放置ではなく、定期点検が必要」ということです。車のメンテナンスと同じで、定期的に状態を確認し、必要に応じて調整することで、長期的なパフォーマンスが向上します。

おすすめは「年に1回の積立レビュー」です。年末や年度初めに、以下の項目をチェックしましょう:
(1)年間積立額と非課税枠の消化状況
(2)ファンドの運用成績と信託報酬
(3)家計の収支と積立余力
(4)投資目的の達成度(教育資金、老後資金など)

また、積立額を増やすときは「生活防衛資金(生活費6ヶ月分)」を確保した上で行うことが大切です。投資は余剰資金で行うのが原則です。

 

 

✍️ まとめ:積立設定は「変化に応じた柔軟な設計」が鍵
新NISAのつみたて投資枠は、長期的な資産形成に最適な制度ですが、積立設定は固定ではなく、変化に応じて見直すべきです。

(1)年収や収入の変化に合わせて金額を調整
(2)ライフイベントに応じて優先順位を再設計
(3)相場環境に応じて積立頻度やファンドを見直す
(4)年に1回の積立レビューで運用の質を高める

 

次回は、
「新NISAの出口戦略」について、売却タイミング、取り崩し方法、税制面の注意点を解説します。どうぞお楽しみに。