🛠️ 使い分けのポイント
1. 資金の流動性
新NISA:いつでも売却・引き出し可能(非課税枠は消失)
iDeCo:原則60歳まで引き出し不可
→ 生活費や教育資金など、流動性が必要な資金は新NISAで運用。老後資金はiDeCoで積み立て。
2. 税金対策
所得が高い人ほど、iDeCoの所得控除の恩恵が大きい。
新NISAは所得に関係なく非課税メリットが得られる。
→ 年収600万円以上の会社員は、iDeCoの節税効果が特に大きい。
3. 投資対象と運用スタイル
新NISA:個別株、ETF、インデックスファンドなど自由度が高い。
iDeCo:インデックスファンド中心、商品数は限られる。
→ 成長投資枠では個別株やETFを、新NISAのつみたて枠とiDeCoではインデックスファンドを活用。
🧠 投資スクール講師からのアドバイス
私が講義で受講生に伝えているのは、「制度は目的に応じて使い分ける」ということです。新NISAとiDeCoは、どちらも優れた制度ですが、万能ではありません。
例えば、30代の会社員であれば、以下のような設計が考えられます:
(1)新NISAつみたて枠:eMAXIS Slim オールカントリーを毎月5万円積立
(2)新NISA成長投資枠:S&P500 ETFを年2回に分けて一括投資
(3)iDeCo:楽天・全米株式インデックス・ファンドを毎月2万円積立
→ これにより、教育資金・住宅資金・老後資金をバランスよく準備できます。
また、制度の変更や金融機関のサービス内容は定期的に見直されるため、年に1回は「制度チェック」を行うことをおすすめします。
✍️ まとめ:新NISAとiDeCoは「目的別の両輪」
新NISAとiDeCoは、それぞれ異なる目的と仕組みを持つ制度ですが、併用することで資産形成の効率を大きく高めることができます。
(1)新NISA:自由度が高く、短中期の資産形成に最適
(2)iDeCo:節税効果が高く、老後資金の積立に最適
(3)併用することで、税制優遇を最大限に活用できる
次回は、
「積立設定の見直しタイミング」について、年収変化やライフイベントに応じた調整方法を解説します。どうぞお楽しみに。