iDeCo(個人型確定拠出年金)第22回(1/2)

今回は老後資金の“出口後”に焦点を当てたテーマ 「iDeCoの“出口後”の資産管理」 をまとめました。

iDeCoは受け取って終わりではなく、“受け取った後の運用・管理”こそが老後の安心度を左右します。

iDeCo(個人型確定拠出年金)第22回(1/2)
iDeCoの“出口後”の資産管理
──受け取った後こそ、老後資金の本当の勝負が始まる

iDeCoは60〜75歳の間で受け取りが可能ですが、
受け取った後の資産管理こそが老後の生活を左右する最重要ポイント です。

多くの人が「iDeCoは受け取ったら終わり」と考えがちですが、
実際には、
(1)受取後の運用
(2)取り崩しの順序
(3)税金
(4)長寿リスク
(5)医療・介護費
など、考えるべきことはむしろ“出口後”に集中しています。

今回は、iDeCoを受け取った後の資産管理を体系的に整理し、
老後資金を長持ちさせるための実践戦略を解説します。

 

 

🧱 1. iDeCoの受取後に直面する5つのリスク
■ ① 長寿リスク
人生100年時代。
老後資金が“足りなくなる”リスクが最も大きい。

 

■ ② インフレリスク
物価上昇により、
現金の価値が目減りする。

 

■ ③ 医療・介護リスク
70代以降は医療費・介護費が増加。
予測が難しい。

 

■ ④ 投資リスク
受取後も運用を続ける場合、
市場変動の影響を受ける。

 

■ ⑤ 税金リスク
公的年金
iDeCo年金
新NISAの配当
不動産収入
など、複数の所得が重なると課税所得が増える。

 

 

🧭 2. iDeCo受取後の「取り崩し戦略」
老後資金を長持ちさせるためには、取り崩しの順序 が極めて重要。

■ 最適な取り崩し順序
1. 公的年金(基礎収入)
2. 新NISA(非課税で柔軟)
3. iDeCo(税制優遇を最大化するタイミングで)
4. 課税口座(最後に回す)

● なぜこの順序が最適なのか
公的年金は“使わないと損”
新NISAは非課税なので取り崩しやすい
iDeCoは受取時の税制が強力
課税口座は最後に回すことで税負担を最小化

 

 

🧱 3. iDeCo受取後の「運用戦略」
iDeCoを受け取った後も、資産の一部は運用を続けるべきです。

■ 理由
(1)長寿リスクに備える
(2)インフレに負けない
(3)資産寿命を延ばす

 

■ ① 60〜70代前半:運用を“続ける”時期
● 最適な資産配分
株式20〜40%
債券40〜60%
現金10〜20%

● ポイント
株式をゼロにするとインフレに負ける
債券と現金で生活費を確保
株式は“成長の源泉”として残す

 

■ ② 70〜80代:運用を“守る”時期
● 最適な資産配分
株式10〜20%
債券50〜70%
現金20〜30%

● ポイント
生活費の安定が最優先
株式は最小限に
医療・介護費に備えて現金比率を高める

 

■ ③ 80代以降:運用を“簡素化”する時期
● 最適な資産配分
株式0〜10%
債券40〜60%
現金40〜60%

● ポイント
複雑な運用は避ける
現金中心で安心感を確保
家族と共有しやすい形にする