iDeCo(個人型確定拠出年金)第11回(1/2)

今回は実務で最も重要なテーマのひとつ 「iDeCoの出口戦略・実例集」 をまとめました。

これまでの知識を“実際のケース”に落とし込むことで、読者が自分の状況に当てはめやすい構成にしています。

iDeCo(個人型確定拠出年金)第11回(1/2)
出口戦略・実例集
──退職金・公的年金・資産状況に応じた最適な受取方法

iDeCoは「積み立てる時」「運用している時」だけでなく、
“受け取る時”の戦略が最も重要 です。

なぜなら、
(1)一時金
(2)年金
(3)併用
(4)受取時期(60〜75歳)
の組み合わせによって、手取り額が大きく変わるからです。

今回は、典型的な5つのケースを取り上げ、
それぞれに最適な出口戦略を実例として解説します。

 

 

🧱 出口戦略の基本原則(再確認)
iDeCoの受取時には以下の控除が適用されます。

■ 一時金
→ 退職所得控除

勤続20年まで:40万円 × 勤続年数
20年超:800万円+70万円 ×(勤続年数−20年)

■ 年金
→ 公的年金等控除

65歳以上:最低110万円
65歳未満:最低60万円

この2つをどう使い分けるかが出口戦略の核心です。

 

 

📘 ケース①:退職金が少ない会社員
→ 一時金で受け取るのが最適

プロフィール
(1)勤続25年
(2)退職金:600万円
(3)iDeCo残高:500万円

退職所得控除
800万円+70万円×5年=1,150万円

退職金600万円+iDeCo500万円=1,100万円
→ 控除枠内に収まり 全額非課税

■ 最適戦略
(1)iDeCoは一時金で受取
(2)退職金と同じ年でも問題なし
(3)税負担ゼロで受け取れる

 

 

📘 ケース②:退職金が多い会社員
→ iDeCoは年金で受け取るのが最適

プロフィール
(1)勤続35年
(2)退職金:2,000万円
(3)iDeCo残高:600万円

退職所得控除
800万円+70万円×15年=1,850万円
→ 退職金だけで控除枠をほぼ使い切る

■ 最適戦略
(1)iDeCoは年金で受取
(2)公的年金等控除を活用
(3)課税所得を毎年抑えながら受け取る