新NISAと取り崩しシミュレーション─資産寿命を可視化し、安心の老後設計へ(1/2)

今回のテーマは「新NISAと取り崩しシミュレーション」です。

新NISA制度は「積み立てて育てる」だけでなく、「取り崩して使う」段階でも大きなメリットを発揮します。特に老後においては、年金や退職金と並ぶ生活資金の柱として、新NISA口座の資産をどう取り崩すかが重要なテーマとなります。

本記事では、投資スクール講師としての視点から、新NISA口座の取り崩し戦略、資産寿命のシミュレーション方法、注意点、そして実践的な取り崩しモデルを解説します。

 

🧱 なぜ「取り崩しシミュレーション」が必要なのか?
(1)老後の生活費は「毎月一定額」が必要
(2)年金だけでは不足するケースが多く、資産の取り崩しが前提となる
(3)取り崩し方によって「資産寿命」が大きく変わる
→ 「何年持つか」「いくら取り崩せるか」を可視化することで、安心感と計画性が得られる

 

📊 取り崩しシミュレーションの基本パラメータ

→ この4要素をもとに、資産寿命を試算する

 

🛠️ 実践シミュレーション①:毎年120万円取り崩す場合
初期資産:1,800万円
年間取り崩し:120万円
年間利回り:3%

結果(概算):
(1)約23年間で資産がゼロに
(2)60歳から取り崩せば、83歳まで生活費を補填可能
→ 長寿リスクを考慮すると、取り崩し額の調整が必要

 

🛠️ 実践シミュレーション②:配当+取り崩し併用型
初期資産:1,800万円
配当利回り:3.5%(高配当ETF中心)
年間配当収入:63万円
年間取り崩し:57万円(不足分のみ)

結果(概算):
(1)資産寿命は30年以上に延長
(2)元本の減少が緩やかになり、長期安定運用が可能
→ 配当を活用することで、取り崩しペースを抑えられる

 

🛠️ 実践シミュレーション③:取り崩し額を年々増加させる
初期資産:1,800万円
年間取り崩し:初年度100万円 → 毎年2%ずつ増加(インフレ対応)
年間利回り:3%

結果(概算):
(1)約20年で資産が枯渇
(2)インフレ対応型だが、資産寿命は短くなる
→ インフレ対策と資産寿命のバランスが課題