新NISAと“資産形成の成功事例”─成果を上げた投資設計とその共通点(1/2)

今回のテーマは「新NISAと“資産形成の成功事例”」です。前回の失敗事例と対比しながら、実際に成果を上げた投資設計とその共通点を解説します。

新NISA制度は、非課税での長期運用を支援する優れた制度ですが、実際に成果を上げている人たちは、どのような運用をしているのでしょうか。成功事例には、共通する「習慣」「設計」「考え方」が存在します。

本記事では、投資スクール講師としての視点から、新NISAを活用して資産形成に成功した事例を紹介し、その共通点と再現性のあるポイントを解説します。

 

🧱 成功事例①:40代会社員・月3万円積立で資産1,000万円達成
プロフィール
年齢:42歳(開始時:32歳)
職業:会社員(年収600万円)
積立額:月3万円(年間36万円)
商品:eMAXIS Slim 全世界株式(つみたて枠)

成果
10年間の積立で元本360万円 → 評価額約1,000万円(年平均利回り7%)

成功要因
(1)毎月定額積立を「相場に関係なく継続」
(2)インデックス型の低コストファンドを選択
(3)途中で積立を止めず、売却もせずに保有継続
→ 「継続力」と「コスト意識」が成功の鍵

 

🧱 成功事例②:60代夫婦・退職金の一部を新NISAで運用
プロフィール
年齢:夫65歳、妻62歳
退職金:1,500万円
新NISA投資額:夫婦それぞれ900万円(成長投資枠)
商品:VYM(米国高配当ETF)、1489(日経高配当株50)

成果
(1)年間配当収入:約60万円(非課税)
(2)生活費の補填に活用し、資産は減らずに維持

成功要因
(1)高配当ETFで「使いながら育てる」設計
(2)非課税の配当収入を生活費に充当
(3)相場下落時も売却せず、配当再投資を継続
→ 「インカム設計」と「非課税活用」が成功の鍵

 

🧱 成功事例③:20代女性・少額からの積立で投資習慣を定着
プロフィール
年齢:28歳(開始時:24歳)
職業:公務員
積立額:月1万円(年間12万円)
商品:楽天・全米株式インデックス・ファンド

成果
4年間で元本48万円 → 評価額約65万円(年平均利回り8%)
投資習慣が定着し、現在は月2万円に増額

成功要因
(1)少額でも「継続すること」を重視
(2)自動積立で「感情に左右されない運用」
(3)投資仲間と情報共有し、モチベーション維持
→ 「習慣化」と「仲間との共有」が成功の鍵