今回は専門性の高いテーマ 「iDeCoの税制を深掘りする専門編」 をまとめました。
制度の“裏側”を理解することで、節税効果を最大限に引き出せる内容になっています。
iDeCo(個人型確定拠出年金)第14回(1/2)
税制を深掘りする専門編
──「なぜ節税できるのか」を理解すると、iDeCoの本質が見えてくる
iDeCoは「節税メリットが大きい」とよく言われますが、
その仕組みを深く理解している人は意外と多くありません。
実は、iDeCoの税制は
“3段階の優遇”が重なることで、他の制度を圧倒する強さを持っている
という特徴があります。
今回は、iDeCoの税制を専門的に深掘りし、
「なぜここまで優遇されているのか」
「どうすれば最大限活かせるのか」
を体系的に解説します。
🧱 iDeCoの税制は“3段階の優遇”で構成されている
iDeCoの税制優遇は以下の3つ。
1. 掛金が全額所得控除(積立時)
2. 運用益が非課税(運用時)
3. 受取時にも控除(出口時)
この3つが揃う制度は、
日本の税制の中でもiDeCoだけ。
① 積立時:掛金が全額所得控除
──「節税効果が最も大きい」部分
iDeCoの最大の特徴は、
掛金がそのまま所得控除になる という点。
■ 所得控除とは
課税所得(税金の計算の元になる金額)を減らす仕組み。
■ 例
年収600万円・課税所得300万円の会社員が
iDeCoに月2万円(年間24万円)拠出すると…
24万円 × 税率20% = 4.8万円の節税
つまり、
実質的に“利回り20%の投資”をしているのと同じ。
■ なぜここまで優遇されるのか
政府の狙いは以下の2つ。
(1)公的年金だけでは老後資金が不足する
(2)自助努力で老後資金を準備してほしい
そのため、
「老後資金に限っては税金を大幅に優遇する」という政策が取られている。
② 運用時:運用益が非課税
──複利効果を最大化する“静かな恩恵”
通常、投資信託の利益には、20.315%の税金 がかかります。
しかし、iDeCoではこれがゼロ。
■ 例
20年間で300万円の利益が出た場合
通常:300万円 × 20.315% = 約60万円の税金
iDeCo:0円
長期運用では、
この“税金ゼロ”が複利効果を大きく押し上げる。
■ なぜ非課税なのか
老後資金を増やすための制度なので、「運用益に税金をかけると増えにくい」という理由から非課税になっている。
③ 受取時:一時金・年金の控除
──出口戦略で“手取り額が変わる”
iDeCoは受取時にも税制優遇があります。
■ 一時金
→ 退職所得控除
勤続年数に応じて控除額が大きく、
多くの人が“非課税”で受け取れる。
■ 年金
→ 公的年金等控除
65歳以上なら最低110万円の控除。
■ なぜ出口にも優遇があるのか
老後資金を確保するための制度なので、受取時に税負担が重くならないよう配慮されている。