新NISAのつみたて投資枠において、最も人気の高い投資信託のひとつが「eMAXIS Slimシリーズ」です。
三菱UFJアセットマネジメントが提供するこのシリーズは、業界最安水準の信託報酬を掲げ、インデックス投資を志す個人投資家にとって非常に魅力的な選択肢となっています。
本記事では、投資スクール講師としての視点から、eMAXIS Slimシリーズの特徴、代表ファンドの比較、選び方のポイント、そして新NISAでの活用法について詳しく解説します。
🧱 eMAXIS Slimシリーズとは?
eMAXIS Slimシリーズは、「業界最低水準の運用コストを、将来にわたって目指し続ける」というコンセプトのもと、2017年に誕生したインデックス型投資信託のシリーズです。
主な特徴
(1)信託報酬が非常に低い(年率0.1%未満のファンドも)
(2)純資産残高が多く、流動性が高い
(3)インデックスに忠実な運用
(4)ファンド数が豊富(国内外の株式、債券、バランス型など)
このシリーズは、長期・分散・低コストという新NISAのつみたて投資枠の理念に完全に合致しており、初心者から上級者まで幅広く支持されています。
📊 代表ファンドの比較
以下に、eMAXIS Slimシリーズの中でも特に人気の高いファンドを比較してみましょう。
1. eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
対象:MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)
信託報酬:年率0.1133%(2025年現在)
特徴:日本を含む全世界の株式に分散投資
メリット:地域分散が広く、世界経済全体の成長を享受できる
デメリット:米国比率が高く、実質的には米国主導の運用になる
2. eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
対象:S&P500指数(米国の大型株500社)
信託報酬:年率0.09372%
特徴:米国市場に集中投資、成長性が高い
メリット:過去20年で高いリターンを記録
デメリット:米国経済に依存、為替リスクあり
3. eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
対象:MSCIコクサイ指数(日本を除く先進国)
信託報酬:年率0.1023%
特徴:米国、欧州、カナダなどに分散
メリット:米国偏重を避けたい人におすすめ
デメリット:日本を含まないため、国内経済との連動性が低い
4. eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)
対象:国内外の株式・債券・REITを均等に配分
信託報酬:年率0.154%
特徴:リスク分散が広く、安定志向
メリット:株式だけでなく債券や不動産にも分散
デメリット:リターンは控えめ、成長性は限定的