年金を月額20万円以上もらえる人はいる!?(1)

年金の受給額は、
現役時代の収入や年金の加入期間によって異なるため、個人差があります。

 

年金を受け取れる年代ではない方でも、
「実際に振り込まれる金額はいくらになるのか」が気なる方がいらっしゃるのではないでしょうか。

 

「厚生年金+国民年金」の平均月額や受給額分布から、
月額20万円以上を受け取れる方の割合がどれくらいなのかお知らせします。

 

残念なことに、
年金からも「税金と社会保険料」を差し引かれるので、それについても確認しましょう。

<厚生年金>
(全体)平均年金月額:14万6429円
(男性)平均年金月額:16万6606円
(女性)平均年金月額:10万7200円

<国民年金>
(全体)平均年金月額:5万7584円
(男性)平均年金月額:5万9965円
(女性)平均年金月額:5万5777円

(注意)上記の年金からも「税金や社会保険料」が差し引かれますので、額面通りの金額を受け取れるわけではありません。

 

では「厚生年金+国民年金」で、
月額20万円以上もらえる人は、どれくらいいるのでしょうか?
・20万円以上~21万円未満:80万1770人
・21万円以上~22万円未満:62万6732人
・22万円以上~23万円未満:43万6137人
・23万円以上~24万円未満:28万6572人
・24万円以上~25万円未満:18万9132人
・25万円以上~26万円未満:11万9942人
・26万円以上~27万円未満:7万1648人
・27万円以上~28万円未満:4万268人
・28万円以上~29万円未満:2万1012人
・29万円以上~30万円未満:9652人
・30万円以上~1万4292人

 

上記は、厚生年金の受給権者に限った場合ですが、
「厚生年金+国民年金」を「ひとりで月額20万円(年額240万円)以上」を受け取っている方の割合は
わずか約16.3%です。国民年金の受給権者も含めれば、その割合はさらに少なくなると言えます。

 

◆「厚生年金+国民年金」で、月額20万円以上を受け取るには、
どのくらいの年収が必要なのでしょうか?

【試算条件】
・老齢基礎年金:満額 6万9308円(2025年度額)
・必要な老齢厚生年金:20万円-6万9308円=13万692円(年額156万8304円)
・厚生年金加入期間:480カ月

年金額は、
「平均標準報酬額×5.481/1000×加入期間(月数)※」で求められるため、以下のように求めることができるんです。

・厚生年金の年額(156万8304円)=平均標準報酬額×5.481/1000×480ヵ月
・平均標準報酬額=156万8304円÷0.005481÷480カ月
・平均標準報酬額=約59万6113円
※2003年4月以降の「平均標準報酬額」の計算式を用いて試算

つまり、
厚生年金加入期間が480カ月の場合、
月額20万円の年金を得るための現役時代の平均月収は約59万6113円
年収に換算すると約715万円となります。
(注意)退職時の年収ではありません。

国税庁の民間給与実態統計調査によれば、
日本の平均年収は460万円となっており、
月額20万円以上を受け取るのは決して簡単ではないことが分かります。